個人でゲームを作りたいけど、何をどうすればいいのかさっぱり分からない!と言う人は多いんじゃないでしょうか?
真っ白な状態からプログラムをゴリゴリ書いていく、と言う方法ももちろんありますが、現在は「ゲームエンジン」や「ゲーム制作ツール」を利用するのが、個人でゲームを作るのには一般的かと思います。
それにより、面倒な処理はツールに任せて、自分はゲームづくりに集中できるというわけです。
ゲームエンジン/ゲーム制作ツールとは?
「ゲームエンジン」、「ゲーム制作ツール」と聞いてもイマイチピンとこないかもしれませんが、ざっくり言えば「ゲームを作るためのソフト」と言ったところでしょうか。
PCにゲームエンジン(Unityなど)やゲーム制作ツール(RPGツクールなど)をインストールし、その中でゲームを作っていくというイメージです。
ゲーム制作ツールとゲームエンジンに明確な違いがあるわけではないと思いますが、この記事では特定のジャンルのゲームを作ることに特化したツールを「ゲーム制作ツール」と呼ぶことにします。
例えば「RPGツクール」はもちろんRPGを作るためのツールなので、シューティングゲームは作れません。(知識があれば作れるらしいですが、ここでは置いときます。)
プログラミングの知識がなくても比較的簡単にゲームを作れるものも多く、シナリオやキャラクターを考えることに集中できます。
ゲームエンジンは特定のジャンルに特化していないので、その気になればRPGでもアクションでもシミュレーションでも作ることができます。
その他に、実用的なツールや映像作品等そもそもゲームじゃないものまで活用の幅が広がっています。
特定ジャンルに特化したゲーム制作ツールに比べると自由度が高い分、ゲームエンジンの難易度は少し高め。
少しでも凝ったことをしようとするとスクリプト(プログラム)を書く必要があります。
でも、「プログラミングなんてやったことない!」という人でも、今からちょっとずつ勉強していけばなんとかなります。
私もゼロから始めて一応ゲームをリリースすることはできました。
ゲームエンジン/ゲーム制作ツールを使うメリットは、どのゲームにも共通する処理を受け持ってくれるという点。
例えば音を鳴らしたり、物体が重力に従って落ちたり転がったりする物理演算、画像の表示等。
こういうのを自分で一から実装するのは大変ですよね。
というか、よほどコンピュータやプログラミングに詳しい人じゃないと難しいです。
完成を待たずに挫折すること必至です。
そういう面倒な処理をゲームエンジンがやってくれるので、作りたいゲームの内容に集中することができます。
ゲームを作るためのゲームエンジン、ゲーム制作ツール紹介
それでは、ゲームエンジン、ゲーム制作ツールを紹介したいと思います。
Unity 今から始めるなら一番おすすめ!
- 3D, 2Dどちらも作れる
- ネット上に日本語の情報が多い
- 無料で使える
- スマホゲームでの採用例が多い
- スマホ、PC、主要な家庭用ゲーム機向けゲームが制作可能
この記事ではゲームエンジン、ゲーム制作ツールをいくつか紹介しますが…
今からゲームづくりを始めたいなら、ゲームエンジンの「Unity」を利用するのがおすすめです!
メリット
- 個人が始めるには無料で使える
- スマホ、PC等様々なプラットフォーム向けのゲームが作れる
- どんなジャンルのゲームでも使える
- 使っている人が多い = 情報が多い
デメリット
- プログラミングの知識が必要(今から勉強していけばOK!)
- 作ったゲームがバカ売れしたら使用料がかかる
Unityは無料で使えるゲームエンジンです。
「無料」で使えると言っても「収入または資金(資金調達または自己資金)が年間 10 万ドルを超えない場合」に限り無料のUnity Personalを使うことができます。
なので、個人が「ちょっとゲーム作ってみたいなー」って場合には無料で使えると思って大丈夫です。
万が一、作ったゲームで大儲けしてしまった場合でもUnity Plusが月額3000円~で使用できます。(年間一括払いの場合)
稼いでたら全く問題にならない金額ですね。
Unityといえば「3Dゲームの制作」というイメージがありますが、2Dゲームの制作も強力にサポートしています。
日本語の情報が多いのは、初心者にとっては一番大事かもしれません。
使っている人が多いので、ネットで調べれば初心者が躓くポイントはたいてい解説されています。
日本語の情報が少なければ英語の情報を求めなければならないし、ちょっと敷居が高いですよね。
ただ、やはり多少はスクリプト書く「プログラミング」は必要になってきます。
プログラミングも出来るようになれば、今後の人生で武器になり得ますので
「プログラミングと聞いただけで吐き気がする!」って人は、プログラミングなしで作れるゲーム制作ツールもあるので、そういうのを使うのもありですけどね。
Unreal Engine
- 3D, 2Dどちらも作れる
- PCゲームでの採用例が多いが、スマホゲームもある
- リアルな3D表現に定評がある
- 無料で使える
- ネット上に日本語の情報がそこそこ多い
- スマホ、PC、主要な家庭用ゲーム機向けゲームが制作可能
Unityに次いで有名なのがこの「Unreal Engine」。
もともとは1998年発売のFPS「Unreal」を制作するためのゲームエンジンでしたが、その後誰でも使えるように。
しかも無料で。
しかしUnreal EngineもUnityと同じく、作ったゲームで稼いだ場合は料金がかかります。
四半期に3,000ドル以上の売上があった場合、売上の5%のロイヤリティを支払い、とのことで、稼ぎが大きいほど出費が大きくなるのがUnityとの違いです。
Unreal Engineも日本語の情報がそこそこ多いので初心者も始めやすいでしょう。
Cocos2d-x
- 完全無料(オープンソース)
- 2Dゲーム向け
- モバイル向けゲーム開発
- 軽量
Cocos2d-xはオープンソースのため、完全無料で使用できます。
売上が増えたからと言って、ライセンス料が必要になるということはありません。
3Dのゲームも作れるようですが、どちらかといえば3Dゲーム制作向き。
軽量に動作するため、2Dの弾幕シューティングなんかに最適らしいです。
Defold
- 無料
- 2Dゲーム向け
- スマホ、PC向けゲームが作れる
「キャンディークラッシュ」で有名なKingが開発市、無償で提供されているゲームエンジンらしい。
個人開発者に広まりつつあるらしいですが、情報が少ないので初心者があえて選ぶ必要はないかなと思います。
Godot
- 3D, 2Dどちらも作れる
- 完全無料(オープンソース)
- スマホ、PC、主要な家庭用ゲーム機向けゲームが制作可能
出来ることはUnityに匹敵、又は上かもしれませんが、まだまだ情報が少ない印象。
解説したサイト、書籍も少ないので、初心者がGodotから入ると苦労しそうです。
CryEngine
- 3D
- 無料
FPS「Far Cry」で使用されていたゲームエンジンが、CryEngineのルーツとなっています。
その後一般に開放された、と言う経緯はUnreal Engineと似てますね。
でもUnityやUnreal Engineに比べると勢いがなくなってきてるみたいです。
初心者が最初にCryEngineを選ぶ理由というのは特にないかもしれません。
Lumberyard
- Amazonが作ったゲームエンジン
- 完全無料で利用可能
- 3Dゲーム制作向き
なんと、Amazonが作ったゲームエンジンだそうです。
Amazonもいろんな事やってますね。
とはいえ、ゼロから作られたのではなく「CryEngine」をベースに作られています。
無料ですが、WEBサービスを利用する場合はAmazonのAWSを利用するという制限があり、AWSの利用料金は必要になります。
RPGツクールMV
- 2DのRPGに特化したゲーム制作ツール
- 1万円前後
- プログラミング不要(スクリプト対応)
- スマホアプリも作れる
- 日本製
昔からあって有名なRPGに特化したゲーム制作ツール
往年のドラクエやFFみたいなRPGが作れる
素材サンプルも収録されていて、グラフィックやサウンドを用意しなくてもそれなりのものを作ることができます。
WOLF RPGエディター
- 2DのRPGに特化したゲーム制作ツール
- 無料
- 日本製
通称「ウディタ」。
RPGを作ることができるゲーム制作ツールです。
自分好みの戦闘システムなどを一から作ることができます。
開発環境はインストール不要で使用できます。
ちょっと試してみたい場合に、なにげに嬉しいですね。
吉里吉里Z(きりきりZ)
- ノベルゲームに特化したゲーム制作ツール
- 無料
- 日本製
かなり昔から存在するノベルゲーム制作用のツールです。
開発には「TJS」という独自のスクリプト言語を使用します。
Light.vn
- ノベルゲームに特化したゲーム制作ツール
- 無料
- 日本製
日本人ならぱっと見て理解しやすい「日本語基盤のスクリプト」を搭載とのことです。
プログラミングに慣れてない人は理解しやすいかもしれませんね。
アクションエディター
- アクションゲーム制作ツール
- 無料
主に横スクロール2Dアクションゲームを作れるみたいです。
インディゲームクリエイター
- 様々なジャンルの2Dゲームが制作可能なゲーム制作ツール
- 9526円(税込み)
- 無料版あり(ただしHTML5への書き出しのみ)
- スマホアプリ対応
- プログラミングなしで制作可能
アクションやシューティング、アドベンチャー、パズルなど、様々なジャンルの2Dゲームを作れるらしいです。
ステージデザイナー
- 2Dアクションゲーム制作ツール
- 無料
- プログラミングなしで制作可能
タクティクスチャレンジv2
- シミュレーションRPG、タクティカルRPG用のゲーム制作ツール
- 2800円
- 日本製
GameSalad
- プログラミングなしで制作可能
- アクションゲームとかが作れるっぽい
TYRANO BUILDER(ティラノビルダー)
- ノベルゲーム制作ツール
- 無料(Pro版1480円)
- スマホ対応
- 日本製
SRPG Studio
- シミュレーションRPG制作ツール
- 5940円
- 日本製
シミュレーションRPGエディター2
- シミュレーションRPG制作ツール
- 無料
- 日本製
アクションエディター4と同じ作者のようです。
ゲーム制作ツールは個人で作ってるのが多くいつ終了するか分からない
上で一挙にゲームエンジン、ゲーム制作ツールを紹介しましたが、ゲームエンジンは海外大手企業が提供しているのに対し、特定ジャンルに特化したゲーム制作ツールは個人や小規模で開発されているのが多い印象です。
となると気になるのが、いつまでそのツールを使い続けることが出来るのか?ということですよね。
せっかく使い方を覚えたのに、そのツールが使えなくなってしまったら、他のツールの使い方をまた覚え直さないといけません。
現に「LiveMaker」というアドベンチャーゲーム制作ツールがありましたが、配布終了し、今後のアップデートやサポートはありません。
そういう意味でもUnity等世界中で多くの人が使っているツールを使ったほうが心配が少ないかと思います。
スマホゲームを作れるかどうかは要確認。iPhone向けゲーム開発にはMacが必要。
UnityなんかはPC向けゲームもスマホゲームも開発できますが、ゲーム制作ツールによってはスマホ向けゲームに対応していないものも多いです。
スマホゲームを作りたい場合は、この辺をよく確認してからツールを選びましょう。
あと、iPhone(iOS)向けのゲームを作る場合、Macが必要です。
Windowsでは作れません!
これは重要なので、「iPhoneアプリを作る場合はMacを買うしかない」とおぼえておいて下さい。
まとめ
作るゲームのジャンルが決まっていて、最短ルートで完成させたい、という場合はジャンルに特化したゲーム制作ツールを使うのもありですが、色んなゲームを作りたい人はUnityなどのゲームエンジンを選んだほうが後悔が少ないです。
一通り使い方を覚えれば、色々応用が効くのは、ある意味お得ですよね。
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